空の大きさと人の強さ

私が今日ご紹介したい漫画は天神ーTENJINーです。

この漫画は少年ジャンプ+にてオンラインで連載されている漫画です。

ストーリーは、祖父は元陸軍飛行士、父は二等空佐という航空一家に生まれた少年、坂上陸が、空に憧れパイロットになるべく自衛隊で奮闘する、というもの。

陸が才能に目覚めて行く様子、基地でのライバルたちとのやりとりなど、「ジャンプ」らしい熱くなる場面がふんだんに盛り込まれた作品だと思います。

『海猿』などの原作者である小森陽一先生がストーリーを作っているので、基地や訓練の過程、空での登場人物たちのやりとりがとてもリアルで説得力があり、どんどん引き込まれてゆきます。

私がこの作品に魅かれたきっかけは、絵のカッコ良さでした。

航空機や装備のリアルさ・美しさははもちろんのこと、漫画を担当する杉江翼先生の描くキャラクターは、まずパッと見たとき、すごく「イイ顔」をしているな、と感じました。

特に惹かれるのが、「目」です。

不敵さ、希望、熱意、絶望、怒り…何より、強い意志を感じさせる目の表現が、キャラクターを生き生きとさせ、読んでいる者にいろんな感情を起こさせているのだろうな、と思います。

私は中でも、二巻で登場するシーン、主人公・陸の「仲間を救いたい」という気持ちが言葉にされているところが印象に残っています。

涙をにじませ、ゆらゆら揺れているであろう瞳には確かに相手を救いたいという思いが宿っていました。

動揺する仲間の焦りに満ちた表情との対比に、胸が引き絞られるように感じました。

また、航空機が登場するシーンには欠かせない「空」の表現、「風」を感じさせる表現も、魅力的のひとつです。

空を見上げたキャラクターたちの肩越しに浮かび上がる雲や、ライバル同士が言葉を交わし合うときの、眩しいまでに星がちりばめられた夜空、パイロットたちを襲うかのように迫る積乱雲、風を受けて靡く髪に音速で移動する機体のブレ…。

一本一本の線や模様が集まって大きなエネルギーとなり、鳥肌を呼んできます。

小森先生のストーリーが田岡宗晃先生と杉江先生の手によって、さらにドラマティックなものとなって読者に迫ってきます。

熱い気持ちを味わいたい方にぜひおすすめしたい作品です。